- 1 : 2024/03/21 18:47:10 ???
- 放送法の改正でNHK番組のネット配信が「必須業務」に格上げされた。テレビを持っていなくても、スマホなどから番組を視聴する場合、受信料の支払いが義務となる。『NHK受信料の研究』(新潮新書)の著書がある早稲田大学社会科学部の有馬哲夫教授は「今回の放送法改正は、スマホを持っているだけで受信料を徴収する布石だ」という――。
政府は3月1日、放送法改正案を閣議決定した。その内容をまとめると以下のようになる。
1.放送番組とその理解増進情報をインターネットにより視聴者と番組提供事業者に対し提供すること(以下「インターネット活用業務」という)を必須業務として位置づける。
2.関連情報の範囲を「放送番組と密接な関連を有する」ものに限定し、他のメディア(文字メディア、特に新聞のこと)との公正な競争に支障が生じないようにする。
3.テレビを持たない視聴者がスマートフォンなどでネット配信番組の受信を希望すれば、受信契約を結ぶ義務が生じる。
放送法改正案 政府が提出 “ネット配信 NHKの必須業務に”NHK NEWS WEB
これまで、NHKは放送によって番組を契約者に届けてきた。これがNHKの必須業務であり、これに対して受信料を要求してきた。ネット配信のNHKプラスなどにより、放送コンテンツをネット配信することは、必須業務ではなく、補完業務とされてきた。また、NHKがニュースと「理解増進情報」と称するものをネットで配信してきたが、これも補完業務とされていた。
今回の放送法の改定は、これらの業務を補完業務から必須業務に格上げするものだ。言い換えれば、放送もネット配信も必須業務となる。
なぜ、NHK・総務省はこのようなことをするのだろうか。今のままではいけないのだろうか。NHKの狙いはなんだろうか。それは、当然ながら「スマホを持っているだけで受信料をとる」ことだ。現状、スマホを持っているだけでは支払い義務は発生しないとしているが、今回の放送法改正は、その布石なのだ。
現在、放送法第六十四条により「協会(NHK)の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会と受信契約を締結しなければならない」とされ、NHKは受信契約をした人から受信料を徴収している。だが、そのような設備を持っていない人は、契約の義務はなく、したがって受信料を払う必要もない。
このことを知っているので、若い世代、とくにZ世代は、放送を受信できないテレビ、チューナーレステレビを買い、その数がだんだん無視できないレベルに達してきた。実際、NHKの受信料収入は大幅に減少している。若者は年をとっても受信料を払わないだろうから、この傾向は止まらないだろう。これは受信料を主な収入源とするNHKにとっては死活問題だ。
現在のような、放送によって番組を受信者に届け、ネット配信でそれを補完するというやり方はなんの問題もない。NHK受信者もそうでない人びとも満足している。しかし、NHKにとっては、このままでは受信料収入は下がり続ける。戦前からNHK(日本放送協会)と相即不離の関係にあった総務省(かつては逓信省)としては、この窮状を救いたい。
そこで、これまで放送だけを必須業務としてきたのを、ネット配信も必須業務に格上げすることにした。狙いは、放送を受信する設備を持たない、あるいは、NHK受信料支払いを忌避するために持たないことを選択した人からも受信料を取ることだ。
その理屈はこうである。NHKがプロパガンダのように言ってきたのは、受信料は放送コンテンツの代価ではなく、放送を行うNHKという組織を維持するためのものだということだ。NHKが必須業務である放送を行うかぎり、放送法のもと、番組を見ようと見まいと、契約義務を負い、受信料を払わなければならない。だが、このままでは、受信設備を持たない人からは受信料はとれない。
では、どうしたら、とれるだろうか。NHKが頭をひねって考え出したのは、ネット配信も必須業務とすることだ。必須業務とすれば、放送でなくとも、ネットからコンテンツを受け取れる状態にあるのだから、番組を見ようと見まいと、ネット配信からも受信料が取れるだろう。それは、番組を見ていようといまいと、放送を受信できる状態にあるのだから、受信料をとるのと同じ理屈だ。つまり、「スマホを持っているだけで受信料がとれる」のだ。(抜粋)
「NHK離れ」が止まらないのに…組織存続のために「スマホ持っているだけで受信料」を狙うNHKの厚顔無恥(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース
放送法の改正でNHK番組のネット配信が「必須業務」に格上げされた。テレビを持っていなくても、スマホなどから番組を視聴する場合、受信料の支払いが義務となる。『NHK受信料の研究』(新潮新書)の著書があ
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