- 1 : 2024/02/29 11:55:45 ???
- 1980年代は、片働き世帯が圧倒的に多かったのですが、1997年には共働き世帯が片働き世帯を上回るようになりました。以後、夫婦のダブルインカム率はどんどん高くなっています。
今、専業主婦のいる世帯は圧倒的少数で、2021年で片働き世帯は23.1%にすぎません。20代に専業主婦願望を持つ女性が増えていると言いますが、その望みはほぼかなえられないでしょう。夫の収入が思ったほど増えず、妻の収入がないと家計を維持できなくなってきたからです。夫ひとりが大黒柱だった時代は終わりました。
男性が結婚相手に求める条件にも、「容姿」や「家事力」ばかりでなく、稼得力が含まれるようになりました。欧米では、ここ10年以上前から、男性が配偶者に求める条件の上位に稼得力が入ってくるようになりました。ひとりでも格差が大きいのに、カップルになると格差は倍になります。
夫の所得階層別で見ると、年収100万円未満の世帯で妻の有業率がもっとも低いことがわかります。「なぜ?」です。
働かない彼女たちを見ていくと、多くは学歴が低く社会的なスキルも低い、健康やメンタルヘルスに問題を抱えている、という問題が浮かび上がってきます。生活基盤における脆弱(ぜいじゃく)性があるから、男に対する依存度が高いのです。
彼女たちの母親もそうだったということもあります。男に依存する母親が、夫に殴られても蹴られても離れようとしなかったのを見ていると、それが世代間連鎖する場合もあるでしょう。
夫がDVでオレサマ化すると、家庭が閉鎖的になって妻は孤立します。誰にどうやって助けを求めればいいかという支援のルートにも彼女たちはアクセスがありません。スキルや意欲がある人なら「自分で稼ごう」となるけれど、スキルを身につける余裕がないばかりか、意欲を無力化されてしまいます。
周燕飛さんの『貧困専業主婦』(新潮選書、2019年)は、この問題を取り上げています。周さんが貧困専業主婦と呼ぶのは、世帯年収が300万円未満の世帯の主婦です。その人たちの多くが働かない理由として挙げているのは「子育てに専念したい」です。彼女たちは健康やメンタルヘルスの問題があるのではなく、子どもを保育園に預けることに抵抗を示しています。「男は仕事、女は家事育児」という伝統的な性別役割分担意識を、貧困層ほど男女ともにそのまま受け継いでいるように思えます。(抜粋)
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/a6f10d935b03699df61f41b6504fb971e5aa1735&preview=auto
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