- 1 : 2024/03/03 10:52:47 ???
- 年端も行かぬ幼い子どもを性の対象とする「小児性愛」の問題は、性をタブー視する日本社会のなかでも特に忌避され社会的議論につながってこなかった。
しかし近年、ジャニー喜多川氏による男児への性加害が明らかになったほか、塾講師をはじめ教師やベビー(キッズ)シッターなど、子どもにとって身近な大人による加害行為も表面化してきた。
小児性愛障害と診断され、子どもへの性加害を起こした者への治療に取り組む斉藤章佳氏(精神保健福祉士・社会福祉士)が、治療やカウンセリングを通じ実感した加害者特有の「認知の歪み」について解説する。
〈今日のXは最初からすごく積極的だった。「胸、大きくなったね」というと困ったような顔をしていたけど、あれは恥じらって見せて僕を誘っていたんだな。
触り始めると最初は身をよじっていたけど、僕にはわかる。触ってもらって気持ちよくなってきてるんだよね。でも、この関係が周りにバレてはいけないから、素直になれなかったのかな。〉(A 男性・32歳)
これは、塾講師という立場を利用し、小学校中学年~高学年の女子児童複数人に性加害をしていた男性の日記です。彼は加害行為をするたびに、どの子にどんなことをしたかを詳細にノートに書き留めていました。
ひとりの子の親が被害を訴えたことで、強制わいせつ罪の疑いで逮捕されました。ほか複数人の子に対する被害も確認されましたが、彼は勤め始めてから2年のあいだ頻繁に加害行為をくり返していたので、明るみに出ていない被害はまだたくさんあると思われます。
被害児童は彼にされたことを苦痛や恐怖に感じていたことがわかっています。痛みに耐えて歯を食いしばり、恐怖で身体が硬直し、目には涙がにじむ……彼はそんな様相を見て「僕を誘っている」「感じている」「イッた(オーガズムに達した)」と興奮していたのです。
こんなふうに語る者もいます。
〈私とYちゃんはつき合っていました。恋人同士だったんです。Yちゃんは16歳になったら私と結婚するつもりでいました。いえいえ、はっきり言葉にしなくてもわかりますって。愛し合っているなら当然のことでしょう?〉(B 男性・49歳)
12歳の女子児童と交際していると思い込み、性加害をした49歳男性のケースです。女子児童の側には、交際しているという認識はありません。怒ると声を荒らげるBが怖くて、いわれるがままになっていたのだとわかっています。
子どもが、ずっと年齢の離れた大人に好意や恋愛感情を抱くということは、ないわけではないでしょう。しかしそれに乗じて性行為をするのは、間違っています。12歳は性交同意ができる年齢ではないとされています。それが14歳や16歳ならいいという話ではなく、子どもの心身の成長や性についての理解度に見合わない性行為を大人が求めることは、あってはなりません。
事実、Yちゃんという女子児童は身体と精神のバランスを著しく崩しました。母親がその異変に気づき、原因を聞き出して加害行為が発覚し、事件化しました。彼女はようやく悪夢のような時間から解放されましたが、Bのなかでは「女子児童と相思相愛で、交際していた」という現実がいまでも続いています。
「子どもは黙って受け入れてくれていた」――みずからの加害行為を振り返り、そう主張する者は多いです。だから自分がしたことは暴力ではなかったという認識でいます。彼らのほとんどは、黙る=受容だと考えているのです。
子どもが加害行為中に抵抗しなかったのは受け入れていたからでは断じてなく、恐怖によって全身が凍りついて動けなかったから、という可能性が高いです。これを「フリーズ(凍りつき)」といいます。意識はあるけれど筋肉が硬直して身体が動かない、発声が抑制される、痛みを感じにくくなる……などといった状態です。
スウェーデンで、レイプ被害女性のための救急クリニックを訪れた女性を対象に調査したところ、レイプ被害者の70%にこのフリーズが見られたことが明らかになりました。抗(あらが)うことができない、抗うと何をされるかわからない状況下で暴力に晒(さら)されたときに凍りつくのは、正常な反応だということです。
まして大人と子ども、全力で抵抗したところで体格の差も腕力の差も歴然としています。身体をこわばらせるのが精一杯なのに、それを受容と思われてしまうのはたいへん理不尽なことです。
そうした思い違いが起きる原因のひとつに、フリーズという現象がまだ世間一般に周知されていないことが挙げられます。(抜粋)
https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/articles/43840c661c6b4489a441a81eaac337cfb37a9c3b&preview=auto
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