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- 記者コラム 「多事奏論」 編集委員・後藤洋平 2024年2月26日 18時00分
「悪性腫瘍(しゅよう)が見つかりました。どこか別の部位から転移してきたものです」
昨年末、首の右側が腫れたため軽い気持ちで病院で検査を受けると、数日後に医師からそう告げられた。
当初はがんが最初にできた場所(原発巣)がどこで、どの程度進行しているか分からず不安だったが、中咽頭(いんとう)がんが首のリンパ節に転移したものだと判明。
転移があったにもかかわらず「ステージ1」と告げられたことには疑問と安心がないまぜになったが、とにかく予定していた出張などをキャンセルして1月中旬に入院して手術した。
右扁桃(へんとう)と周辺、首の右リンパ節を切除した。右耳の後ろから首の左中央付近まで約25センチが傷痕になり、今も感覚が戻らない。口の中は薬を服用しなければ痛み、服用していても飲食中は激痛だ。
今後5年間は経過観察が必要だとはいえ手術は無事に終えたし、主治医によると「現状では抗がん剤も放射線治療も不要」とのことで、ありがたいと思う。
驚いたのは、その原因だ。主治医いわく「HPV(ヒトパピローマウイルス)による可能性が濃厚です」。
現在47歳で、それまで毎日のように酒を飲み、たばこも長年吸っていたからだと思ったが、子宮頸(けい)がんを引き起こすことで知られるHPVが、男性の自分の身体にこんな形で影響するとは想像もしなかった。
「防ぐことの出来るがん」 詳しい医師が力説する方策は
突然のがん告知、その原因は意外にも… 次代担う若者たちを救うには:朝日新聞デジタル
■記者コラム 「多事奏論」 編集委員・後藤洋平 「悪性腫瘍(しゅよう)が見つかりました。どこか別の部位から転移してきたものです」 昨年末、首の右側が腫れたため軽い気持ちで病院で検査を受けると、数日後に…
(多事奏論)がん、思わぬ原因 HPVの影響、男性の自分にも 後藤洋平 2024年2月27日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S15873083.html
【肛門がんや中咽頭がんの予防】男性にもHPVワクチン、自治体の助成広がる・・・昨年の男性の接種率、米国59・8%、カナダ81%、英国62・4%、豪州76・7%
https://talk.jp/boards/newsplus/1703111791
【HPVワクチン】男性も接種して 子宮頸がん予防だけじゃない、中咽頭がん、肛門がんも予防 「海外では40カ国以上で、HPVワクチンの男性への接種が公費で行われている」
https://talk.jp/boards/newsplus/1709002511
【子宮頸がんの原因 (HPV)ウイルス感染で男性が中咽頭・肛門がん発症】女子医大生が男子校出張で警鐘 「予防手段を知らないまま、がんにならないで」
https://talk.jp/boards/newsplus/1701598428
【男性にもHPVワクチンを】 ヒトパピローマウイルス(HPV)は、子宮頸がんだけでなく中咽頭がんの原因
https://talk.jp/boards/newsplus/1690264136
日本の状況を見ると、中咽頭がんの罹患率は男女ともこの20年で約3倍と急増。北里大学病院でも、2005~22年の18年でHPV関連中咽頭がん患者数が急増している。
各国の中咽頭がん罹患率を示したデータからは、先進国で罹患率が高い傾向がうかがわれる。この点について、山下氏は「今後、HPV関連がんの問題は、子宮頸がんから中咽頭がんに移行していく可能性がある」と危惧する。
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