【大阪】大麻密売に手染める10代、Xやテレグラム「活用」摘発相次ぐ…高校生が中学生に指示して売らせるケースも

未成年者の大麻汚染が深刻化する中、密売に手を染めて摘発されるケースが相次いでいる。
SNSで客を募り、売買のやりとりは秘匿性の高い通信アプリで行うのが特徴で、客ら1000人以上が登録されたグループチャットを管理していたケースもあった。
捜査幹部は「SNSによって違法薬物を売りさばくハードルが低くなっている」と警戒を強めている。（山口佐和子）
「金がほしくて」
「このアカウントを使え。お前が売ってくれたら、俺の稼ぎも増える」
大麻取締法違反（営利目的譲渡）容疑などで昨年5～7月に4度にわたって大阪府警に逮捕された府内の男子高校生（事件当時16歳）は、出身中学の後輩にあたる男子中学生（同15歳）にそう指示し、密売用のX（旧ツイッター）のアカウントを共有していたという。
府警によると、中学生はもともと高校生から大麻を買っていた客で、2023年夏頃、高校生に誘われて密売をするようになった。
Xに大麻を示す野菜の絵文字などを投稿して客を募り、関心を示した客に秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」でやりとりするよう持ちかけていた。
注文を受けると、高校生から大麻を仕入れ、待ち合わせ場所に配達。こうした手順も高校生から指示されていたという。
23年9月、中学生の学校で教諭が大麻を見つけ、発覚。
府警は中学生を大麻取締法違反（有償譲り受け）容疑で逮捕し、その後の捜査で高校生の存在が浮上した。
売り上げに応じて高校生から中学生に手数料が支払われていたといい、中学生は調べに「金がほしくて大麻を販売していた」と供述。
高校生は別の中学生にも密売を指示していたという。
高校生と中学生は少年院送致の保護処分を受けた。
府警幹部は「高校生は自分が捕まらないよう、指示を聞く中学生に密売させたのではないか」と指摘する。
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