【アメリカ大規模研究】若年成人(50歳未満)の大麻 （マリファナ）使用で心臓発作リスクが6倍以上、虚血性脳卒中リスクが4倍、心不全のリスク2倍、心血管疾患による死亡、心臓発作、脳卒中リスクが3倍に増加する

マリファナは現在多くの場所で合法化されているが、安全なのだろうか？ 2 つの新しい研究は、大麻を使用する人は、若く健康な成人であっても、使用しない人よりも心臓発作を起こす可能性が高いという証拠をさらに裏付けるものとなった。

この研究結果は、JACC Advancesに掲載された 460万人以上の人々を対象とした回顧的研究と、米国心臓病学会の年次学術会議 (ACC.25) で発表された 12件の既発表研究のメタ分析から得られたものである。

米国ではマリファナの使用が増加しており、特に娯楽目的での購入、販売、使用が合法となっている州で増加している。

研究者らは、遡及的研究で、50歳未満のマリファナ使用者は非使用者に比べて心臓発作を起こす可能性が6倍以上高いことを発見した。

心臓発作とマリファナ使用を調べたこれまでで最大の統合研究であるこのメタ分析では、マリファナ使用者の間でリスクが50％増加していることが示された。

イブラヒム・カメル医学博士、ボストン大学チョバニアン・アヴェディシアン医学部の臨床指導医、ボストンのセント・エリザベス医療センターの内科研修医、本研究の筆頭著者
大麻使用について尋ねることは、タバコの喫煙について尋ねるのと同様に、患者の全体的な心血管リスクを理解するための臨床医の検査の一部であるべきです。
政策レベルでは、大麻を摂取している人がリスクがあることを知ってもらえるよう、公正な警告を行うべきです。」

カメル氏と彼のチームは、電子医療記録へのアクセスを提供する世界的な健康研究ネットワークであるTriNetXのデータを使用して、この回顧的研究を実施した。

研究結果によると、平均3年以上の追跡調査で、大麻使用者は心臓発作のリスクが6倍以上、虚血性脳卒中のリスクが4倍、心不全のリスクが2倍、心血管疾患による死亡、心臓発作、脳卒中のリスクが3倍に増加した。

研究参加者は全員、50歳未満で、ベースラインで重大な心血管疾患はなく、血圧と低密度リポタンパク質（LDL）コレステロール値は健康範囲内で、糖尿病、喫煙、冠動脈疾患の既往歴はなかった。

メタ分析のために、研究者らはこれまでに発表された 12 件の調査研究からデータを統合した。これらの研究には合計で 7,500 万人以上が参加している。

これらの研究は、方法論の点から中程度から良好な品質であると評価された。12 件の研究のうち、10 件は米国、1 件はカナダ、1 件はインドで実施された。

マリファナやその成分が心臓血管系にどのような影響を与えるかは完全には解明されていないが、研究者らはマリファナが心拍リズムの調節に影響を及ぼし、
心筋の酸素需要を高め、血管の弛緩や拡張を困難にし、血流を妨げる内皮機能不全の一因となる可能性があると仮説を立てている。

メタ分析に含まれる研究の1つでは、マリファナ摂取後約1時間で心臓発作のリスクがピークに達することがわかった。

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